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アート・デザイン表現学科 ファッションテキスタイル表現領域 FaceBook

ホスピタリティーワーク

工房しょうぶ 

工房しょうぶ 研修報告

 

2012年9月3日から6日にかけてファッション造形専攻領域の大学院生6名は

鹿児島県の知的障害者支援施設しょうぶ学園にて研修をさせていただきました。

こちらの施設では、さまざまな障害に対して、人が本来持っている「力」を引き出し、発揮できる「エンパワメント」の発想をもとに、利用者それぞれのニーズに合った自立支援、文化創造、地域交流の事業を展開されています。

感銘を受けたことは、鹿児島の太陽が燦々と降り注ぐ園内の中庭に、小川が流れ、モダンでユニークな建物が配置され、大変おしゃれで洗練された雰囲気だったことです。また、園内には、利用者の皆さんが制作したモニュメントや石畳や壁、床など、随所に作品が配されています。

緑も多く、優しくも、世間のせわしなさには決して流されないであろう、芯のある空間でした。

 

 

第1日目、まずは、福森悦子先生から障害者支援施設「しょうぶ学園」のありかたをご説明いただきました。

先生方は施設の利用者が、地域で暮らすという点をとても大切にされています。

施設内のレストランを地域の住民の方が利用したり、子どもが通学路として通り抜けていったりと、開放的でおおらかさを持ちつつ、しっかりとした地盤を築いていることを知りました。

 

昼食をはさみ、工房を見学します。

 

工房は、木の工房、土の工房、和紙の工房、食の工房、縫いの工房に分かれています。

 

 

利用者の方は、黙々と自分の制作と向き合っておられますが、気さくな方は、私たちが横を通ると、会釈したり話しかけたりしてくださいます。

 

 

かつての工房しょうぶは「企業」から委託された簡単な仕事を利用者が請け負うという就労形態であったそうですが、それでは、どうしても障害者の上に健常者が立つというヒエラルキーが生まれてしまいます。そこで、現在では、利用者の創造性を、スタッフがプロデュース、ディレクションするという、とてもフェアな関係でアートやデザインの創造が行われています。

工房内の作品は、作家の鮮やかな記憶や思い出が作品に反映されているように思われました。

 

見学を終えた後、私たちの研究についてのプレゼンテーションの場を設けていただきました。

立派な設備に圧倒され、多くのスタッフの方を前にして、緊張の場面でしたが、各々の研究を発表し、質問やアドバイスを頂きました。

 

いつもとは異なる視点からの意見やアイデアが飛び交い、アートと社会の結びつきを深めるためには、多様な立場の人の関与がとても重要であることを実感しました。

 

二日目は、縫いの工房にて、利用者さんたちと同じ席に着き、Tシャツに刺繍を行うという研修です。

とても早いスピードで布に糸を渡される方、細かな作業を地道に繰り返すことで造形物を作り出される方、制作のスタイルは様々です。

お話が大好きな方もいれば、寡黙でありながら私たちを受け入れてくれる方、それぞれ個性豊かな皆さんでした。

 

 

ものを作る場合に限らず、私たちは「相手にどう見られるか」という事をとても気にします。

つまり「相手にどう見せようか」と計算する癖が付いてしまっているとも言えます。

そうした見栄や虚構に囚われれば、囚われるほど、作品は「自分」から遠ざかっていくのかもしれません。

利用者の方は「こだわり」をもたれる方が多く、各自の興味ある仕様や技法に執着し、一心に作品へと注ぎ込まれます。だからこそ、彼らの作品は力強く、彼らの映し身のような命の生々しさが伝わってくるのです。

 

 

三日目、研修最終日です。

 

福森伸先生から工房の理念や活動の主旨などのレクチャーを受けた後、縫い工房で制作したTシャツを着用し、各自が研修滞在の所感を述べました。私たちの感じたことや制作物に対して、福森先生は一人一人にご意見を下さいます。3日間を過ごした後に受けたレクチャーは心と身体に沁み込んでいく感じがいたしました。

そして、最後に研修前から、楽しみにしていたotto&orabuという園内の音パフォーマンスグループのリハーサルを見学させていただきました。

おらぶとは、鹿児島弁で叫ぶという意味があります。その名の通り、orabu部隊の絶妙なコーラスが,民族楽器を基本とする楽器演奏と音を紡ぎ合い、瀑布の水圧と太陽の日差のようなエネルギーを一度に浴びているような感覚を味わい、あふれる涙を押さえられずに聞いている私たちでした。

 

福森先生は「(外部の方が滞在するなら」三日くらいがちょうどいい」と冗談交じりに仰っておりましたが、人が健やかに暮らし、人間社会の理想的なコミュニティとも言える園内の環境を作り上げるまでに、想像出来ないほどの苦難を乗り越え、努力をされたのだと思いました。

 

しょうぶ学園の素晴らしさの一つは、世間一般に「障害」と呼ばれるものが、人生を阻むものではなく、人間の「要素」として生かし、機能させている点といえます。

それぞれ生まれ持った要素を、いかに社会へ還元してゆくのか。

しょうぶ学園は、そうした精神のもとに運営されています。

それはまさしく、対象をよりよく構成する、というデザインの意義そのものです。

しょうぶ学園の「デザイン」の精神を、体験を通して学んだ三日間でありました。

学園の福森伸先生、悦子先生をはじめとするスタッフの皆様、利用者の皆様に心より感謝するともに、さらなるご活躍をお祈り申し上げます。

 

2012年10月

女子美術大学 大学院修士1年伊藤愛美

プロジェクト ホスピタリティーワーク

12.10.31

【被災地にふろしきを贈るプロジェクト】

このプロジェクトは、丹後織物工業組合様より丹後ちりめんの素材をご提供いただき、
女子美術大学の学生、卒業生がデザイン,染め、縫製、プリント等で風呂敷の形に仕上げて、一人一人が手描きのメッセージを添え、以前から交流があった岩手県宮古市田老地区の避難所にお贈りすることを目的として企画されました。

短大のテキスタイルデザイン、学部のメディア表現領域、ファッションテキスタイル表現領域の学生が参加し、2回に分けて300枚の風呂敷を避難所にお贈りしました。

<第1回目>では、ファッションテキスタイルからは学生5名が参加し、各々シルクスクリーンやミシンワーク、手縫いの手法で制作しました。

<第2回目>ではデザイン学科環境計画専攻の卒業生達がデザインを検討、パーツを自宅で制作し大学に送り、メディアとファッションの学生がそのパーツをふろしきに縫い付けて完成させました。女子美特製のタグを付けふちの始末をしたものに、染めつけた風呂敷にちりめん細工の飾りをつけるなど様々な工夫が凝らされています。

参加した学生は「一人では出来ないことなので、この取り組みに参加出来て良かったです。」「私たちが作った風呂敷で被災地の方に想いを伝えることが出来れば嬉しいです。」「年末に少しでも暖かい気持ちになってもらえれば」と口々に話していました。

1回目に完成した風呂敷

2回目に完成した風呂敷

制作風景

イベント プロジェクト ホスピタリティーワーク

12.02.23

ジョシビヤーンコットンプロジェクト

本企画は、眞田岳彦教授の指導のもとにファッション造形学科造形クラスが行うプロジェクトです。北里研究所病院の協力を得て、女性のがん患者や疾病者の方へのテキスタイル・デザインによる心のケアという、新しいとデザイン領域の開発を試みます。抗がん剤治療に苦しむ方には「コットン・スカーフ」として、やさしい綿布を季節の花で染め、自分たちが栽培、収穫したワタで糸を紡ぎ、心をこめて刺繍を行い制作します。

ワタを育てることで、知った生命の大切さ、愛おしさ、そして育む大切さを「コットン・スカーフ」に託して人や社会に手渡していく活動です。

がん専門看護師のセミナー、学生自身による調査、そして、物を作る際に重要となる色彩や繊維の感触、または、使用に際しての具体的な用途の検討や女性の心理状況など多方面での学びを通して、テキスタイルが病んだ身体と心を緩和することを目的としてからテキスタイル・ケアという、新領域の開発と、その人材育成を目的にしています。

街路ミュージアム銀座2011 Flower × Cotton

「こっとん・リボン」 赤ちゃんへそして女性たちへ

銀座西並木通り会 + 女子美術学科ファッション造形

銀座西並木通りのフラワーストリートと女子美術大学のジョシビヤーンヤーンコットンプロジェクト、二つオコラボレーションから生まれたデザインプロジェクトです。参加者による約120枚の「こっとんリボン」のフラッグが街灯を飾り、街灯のまわりを綿の青葉が彩ります。プロジェクトのテーマは「生命をつなぐ」です。春の銀座西並木通りから生命の輝きを発信します。

 

 

イベント ホスピタリティーワーク

11.05.16

アート・デザイン表現学科 ファッションテキスタイル表現領域 女子美術大学

アート・デザイン表現学科 ファッションテキスタイル表現領域 Field of Fashion and Textile

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