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演出家でありファッションテキスタイル表現領域客員教授である蜷川幸雄先生。写真家、映画監督として大活躍されている蜷川実花さんの対談が特別公開講座として12月18日(水)女子美 杉並キャンパスで行われました。
蜷川先生は、いつものように黒で統一、ヨウジヤマモトの素敵なコートにギャルソンのジャケットをカッコよく着こなしていました。実花さんは、ご自身の写真を使用したテキスタイルで作られたワンピース着て、カッコかわいく現れました。実にオシャレなファミリーで、やはりオーラが普通の方とは違います。
そして、そして、親子での対談は今回が初めてだそう!
2人でこうやって並ぶのは照れ臭くて、緊張しています。もともと仲が良い親子だけど、このような機会がないとモノづくりについて考えを話し合うことはできないと思いますと実花さんがおっしゃられておりました。
お互いの仕事についてどのように思っているのかという質問に対し蜷川幸雄先生は、映像は僕より才能があります。僕は、舞台では表現することのできない、風などの自然現象として起こる本物、リアルを求めすぎてしまいます。」と実花さんの作品を評価していました。
一方実花さんは、父の舞台を、目があいた瞬間から観ていました。”影響を受けた”とかそういうレベルではないくらい血となり肉となっています。映画を作るまで気づかなかったけれど音楽やセットの作り方など、ベースは父親の舞台からきていたりします。とお互いを尊敬し合う親子の絆を感じました。
質疑応答の時間では、実花さんを目の前に、感無量で泣き出してしまう学生もおりました。
そんな中、一番印象に残っているエピソードがありました。それは、蜷川先生が常々、実花さんに教えてきたこと。人と違う事、人と違う意見があるとき、みんなの意見が一致している方が正解とは限らない。迷わず自分の思う方向に向くように教育してくれたと。例えば、実花さんが5歳くらいのとき、新宿の人ごみの中、蜷川先生がその場に立ち止まり、このたくさん人が通っている道が行くべき道とは限らない、後ろの誰も人が通ってない道が行くべき道の時だってある。とシュチュエーションに置き換えて、自分で判断する、なびかない考え方を説明してくださったそうです。
そうして、蜷川実花さんが形成されてきたのだなとしみじみ。
とてもいい、”気もち”をいただいた対談でした。
宇宙・人間アートの授業に蜷川幸雄先生と蜷川実花さんがいらっしゃいます。
親子での対談は、なかなか拝見できないとおもいます。
*講義聴講には人数制限がございます
このプロジェクトは、平成25年度文化庁「次代の文化を創造する新進芸術家育成事業委託事 業」として、新進舞踊家と新進ファッションテキスタイルのデザイナーを対象に、舞台空間の さらなる可能性を拓くための公演とそれに関する研修の場を設け、今後の自らの創作活動に活 かすことができる広い知識と視野を得る機会を提供することを目的としたプロジェクトです。 本プロジェクトでは、舞踊部門とファッションテキスタイル部門を設置し、公募によって各 部門より3名の新進振付家、3名の新進デザイナーを選出いたしました。振付家1名、ダンサ ー6名以内、デザイナー1名、デザイナー補佐4名以内を1チームとし、全3チームを結成 し、約2ヶ月の創作期間の中で研修やリハーサルを重ねて参りました。本日の公演は、その集 大成として開催されるものです。
退職教員記念展
この度、女子美アートミュージアムでは、「平成25年度女子美術大学 女子美術大学短期大学部 退職教員記念展」を開催致します。
作家として創作活動に携わるだけではなく、学校法人・女子美術大学で長年にわたり教員として後進の育成に取り組んだ5名の実技
系教員による幅広い活動の一端をご覧いただきます。
この作品展示をとおして、本学の教育方針や創作活動の軌跡を顕彰する機会となれば幸いです。
*ファッションテキスタイル表現領域からは、小倉文子先生がご出展されます。*
会期:女子美術大学ガレニア二ケ(杉並キャンパス) 平成25年11月29日(金)〜12月14日(土)
女子美術大学JAM(相模原キャンパス) 平成26年1月6日(月)〜2月3日(月)
*杉並キャンパス、相模原キャンパス、両校地巡回いたします。
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