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アート・デザイン表現学科 ファッションテキスタイル表現領域 FaceBook

プロジェクト

3年生体験学習 <越後アンギン>

2019年 伝統繊維研究 3年生体験学習 <越後アンギン>

 

7年ぶりに越後アンギン伝承会によりる体験学習が行われました。

本年度は会長の大島典子氏と田村恭子氏が女子美術大学にいらしゃっいました。

学生たちは日本最古の布と言われるアンギン製作を体験していきます。

 

( 写真向かって右側から、 大島典子氏 田村恭子氏 )

 

アンギン(編衣)とは、縄文時代前期(約6000年前)の地層から出土した日本最古の布であり、イラクサ科の苧麻(からむし)から作られた最も古い衣服としてあげらています。

 

 

 

最初にアンギンの制作工程や編機の構造について説明していただきました。

 

 

その後、会長の大島氏によるアンギン編みの実演。

 

 

鋭い瞳で見る学生たち。

不安顔のまま各自政策を始めますが・・・・。

 

 

やはり最初は流れが掴めない様で、伝承会のお二方が学生1人1人の隣に座り、丁寧に教えてくださいました。

 

 

 

30分もすると学生達は少しづつ編めるように。

 

 

 

 

早い子で2時間程でコースターが完成!

 

 

10×10cmを編むのにも一苦労。それでも出来上がるとやっぱり嬉しい様です。

昔の人はこの技法で洋服を作っていたのかとしみじみ・・・・。

 

越後アンギン伝承会では現代に合わせたものづくりを研究しており、

「アンギン」を昔の織物では終わらせず、今の暮らしの中に溶け込んでいくものづくりを開発しているそうです。

 

学生たちも今目にしているものの根本は何だったのかをを意識することで新しい物を製作するためのヒントを得られたのではないでしょうか?

 

 

貴重な体験を胸に記念撮影。

プロジェクトフィールドワーク

19.11.21

「草月」による特別公議

3年生対象に「草月」による生け花の魅力を伝える特別公議がありました。

 

 

当日は草月流家元 勅使河原茜先生がおみえになり、草月流の「型」にとらわれず、常に新しく、自由な個性を大事にした生け花の魅せ方を教えて頂きました。

 

また授業の後半では3つのグループに分かれ、実際に植物を使い製作へ挑みました。

 

 


風変わりな素材に四苦八苦しながら「草月流」に習って、学生たちの自由な発想で、のびやかに表現しています。

 

 

最後にチームごとにプレゼンをし、勅使河原先生から直接講評をしていただくことに!

空間や色使いなど勅使河原先生から褒めていただき学生もニコニコ

 

 

 

 

 

 

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花+流木チーム

 

竹+着色桑チーム

 

割竹+着色おがらチーム

 

 

 

 

 

 

 

プロジェクト

19.11.08

体験学習 <羽毛田畳店>

2019年 体験学習 <羽毛田畳店>

開催日時:2019年9月26日(木)

開催場所:杉並区高円寺南 羽毛田畳店

眞田先生率いるアートゼミの4年生・大学院生で、女子美と同じ杉並区にある羽毛田畳店にて体験授業を行ってきました。

羽毛田畳店は1934年に高円寺に創業、今では数少ない手作業で畳を作られている老舗の畳屋さんです。

今回は三代目の羽毛田真さんに畳の歴史、原料、専門の道具についてご説明いただき、最後にワークショップとして畳の縁(へり)の縫い方をご指導いただきました。

 

畳用の針や、専門の道具たち

 

 

 

畳床

 

畳は経糸(麻など)と緯糸(い草)からできている織物

 

ワークショップでは、自分の好きな縁(へり)を選び、手縫いで畳に縫い付けていきました。

 

 

 

オリジナル畳完成。選ぶ縁に学生の個性が出ていました。

羽毛田畳店の前で記念撮影。

 

 

 

 

 

 

プロジェクトフィールドワーク

19.10.07

絵画プロジェクト 第四弾!

ついにやってきました。銀座。。。

数々のギャラリーがあることで知られる銀座ですが、今回は

渡邊木版美術画舗の渡邊さんに直接お話をお伺いしました。

木版画について(渡邊木版美術画舗 webサイトより)

”棟方志功、浮世絵版画、千社札。これらが木版画の代表的イメージでしょうか?
小学校でさつま芋やリノリューム板(ゴム板みたいの)、中には消しゴムを使ったりして、ハンコ風の版画を作りませんでしたか。全て凸版印刷の仲間ですが、木版画も同じです。

版の素材には桜や朴の板、シナベニヤなどを使います。色を着けたい部分を残して、その他の部分を彫刻刀で削ります。基本的には色の数だけ版を作り、1色ずつ摺り重ねていきます。白黒一色といった作品は少なくて、10~15色も摺り重ねた色鮮やかな作品が主流です。

※素材に木の板を使いながら、凹版として凹んだ部分に絵の具を付けて(凸の部分の絵の具を拭き取ってから)プレスして摺る作家もいます。

最大の特徴は 温かみ、自然の素材が織り成す柔らかな色、まさに 癒し系の版画です。 和洋どちらにでも合わせ易いのも木版画。浮世絵も額縁やお部屋の雰囲気を工夫すれば、ちょっとお洒落な『和』のくつろぎ、ジャポニズムを演出できます。”



木版画について学びます。

 

優しい綺麗な色ですね。

 

着物の柄の表情も豊か。

 

職人さんの仕事場まで拝見しました。

 

貴重な資料をたくさんありがとうございました。お店の前で渡邊さんとみんなで記念撮影。

皆さんPEACEで何よりです。

見学旅行もこれでひとまず終了。

ここからどのように発展していくのか、作品に期待です。

プロジェクト

17.09.29

絵画プロジェクト 第三弾

またまた、舞い戻ってまいりました。上野。

今回は東京国立博物館で
「縄文時代からの様々な絵画・立体表現における素材と絵、形態を知る」
をテーマに見学です。

遺跡から出土した縄文、弥生時代の土器から、19世紀のアイヌの布まで、宝庫です。

例によって館内画像はありませんが、、

どうやらお腹が減ったと言うことだけは、見て取れます。

とても綺麗な建物ですね。

プロジェクト

17.09.24

絵画プロジェクト第二弾

第二弾は、出光美術館「江戸の琳派芸術」展へ

琳派の面白いところは、いわゆる家元制(弟子入り、入門して教えを請う)ではなく、私淑(尊敬する人に直接には教えが受けられないが、その人を模範として慕い、学ぶこと。)であることですね。

江戸初期の俵屋 宗達から、尾形 光琳、そして江戸琳派の祖である酒井 抱一へと私淑の関係で一つの流派が繋がっていったのですね。
現代風に言うとオマージュってやつでしょうか。

直接教えを請うことはなくても、残された作品から学べるというのは、形に残る作品があったればこそですね。アーカイブの魅力を感じます。

 

 

残念ながら、こちらも館内画像はありませんので、集合写真オンリーです。

展示を見ると得るものも多いですが、失うものもそれなりです。クタクタです。。

中には体力の有り余る学生もいます。

準備はできてないけど急に集合写真!!

 

次回は国立博物館へ!!

プロジェクト

17.09.21

絵画プロジェクト始動!

三年生アートクラス「絵画プロジェクト」が始まりました。

学外の展覧会や工房などを巡り、今後の制作に生かしましょう!

 

 

ということで、第一弾は西洋美術館へ!

 

 

 

平日の午後にもかかわらず、チケット売り場は結構混んでますねー。

 

 

アルチンボルドは、16世紀のイタリアの画家です。

20代の頃ミラノ大聖堂のステンドグラスの図案制作を生業とし、

その後プラハへ渡り、宮廷画家として仕えていたそうです。

 

 

会場内の画像は載せられませんが、寄せ集めで作られた、有名な「四季」「元素」シリーズは、もちろん必見です。

1度見ると、忘れられない彼の作品群ですが、後にシュルレアリストたちに大きな影響を与える20世紀初めまでは、ほぼ忘れ去られていた画家だそうです。

時代背景によっても、物の見え方や価値観が大きく振れてしまうのも不思議なものです。

アルチンボルドの作品はそんなことを感じずにはいられませんね。

 

 

さてさて、次の絵画プロジェクトは何処へ。。。

 

プロジェクト

17.09.19

JAPAN EXPO 2013 in PARIS!!!

JAPAN EXPO 2013 in PARIS

JAPA1

パリで開催されたジャパンエキスポに今年も女子美アートデザイン表現学科が参加しました。昨年、ファッションテキスタイル表現領域がデザインした浴衣を今年も着用し、ピンク一色のブースは大にぎわいでした。

JAPA2

テキスタイルデザインは、浴衣、帯、ともに、女子美のロゴマークである八咫鏡をデザインし、浴衣は、振袖浴衣のデザインです。

JAPA3

プロジェクトソーシャルデザインワーク

13.07.18

「イキル・カラダ・ココロ~私たちが結ぶピンクリボン~」

ピンクリボン・パフォーマンスショー

「イキル・カラダ・ココロ~私たちが結ぶピンクリボン~」

 

コニカミノルタプラザ特別企画展「ピンクリボンアート作品展」(平成12年9月28日~10月9日)開催をいたしました。

そして会期中の9月29日(土)に、ファッション造形研究領域の修士1年浅見由衣と伊藤愛美の企画による「イキル・カラダ・ココロ~私たちが結ぶピンクリボン~ 」パフォーマンスショーを公演しました。

 

2012年の10月は、ピンクリボン月間です。

ピンクリボン(Pink ribbon)とは、乳がんの正しい知識を広め、乳がん検診の早期受診を推進することなどを目的として行われる世界規模の啓発キャンペーンを指します。

 

乳がんの特徴として上げられる点は、

罹患する患者は、ほとんどが女性だと言うこと、

また、触診によって早期発見と治療が可能であると言うことが挙げられます。

 

私たちは、女性特有とも言えるこのテーマを通して、若い女性が自分自身の心と身体と向き合う機会を得られると考え、本企画を行いました。

 

ピンクリボンの活動が、より豊かなココロ、カラダ、そしていのちを繋いでいく事を期待し、私たちのショー作品としております。

パフォーマンスの映像↓

 

 

当日のショーの様子は、コニカミノルタプラザUstreamで御覧いただけます。

http://www.ustream.tv/channel/konicaminoltaplaza?rmalang=ja_JP

 

企画・衣装制作 ファッション造形研究領域修士1年 浅見由衣 伊藤愛美

プロジェクトパフォーマンスワーク

12.11.01

工房しょうぶ 

工房しょうぶ 研修報告

 

2012年9月3日から6日にかけてファッション造形専攻領域の大学院生6名は

鹿児島県の知的障害者支援施設しょうぶ学園にて研修をさせていただきました。

こちらの施設では、さまざまな障害に対して、人が本来持っている「力」を引き出し、発揮できる「エンパワメント」の発想をもとに、利用者それぞれのニーズに合った自立支援、文化創造、地域交流の事業を展開されています。

感銘を受けたことは、鹿児島の太陽が燦々と降り注ぐ園内の中庭に、小川が流れ、モダンでユニークな建物が配置され、大変おしゃれで洗練された雰囲気だったことです。また、園内には、利用者の皆さんが制作したモニュメントや石畳や壁、床など、随所に作品が配されています。

緑も多く、優しくも、世間のせわしなさには決して流されないであろう、芯のある空間でした。

 

 

第1日目、まずは、福森悦子先生から障害者支援施設「しょうぶ学園」のありかたをご説明いただきました。

先生方は施設の利用者が、地域で暮らすという点をとても大切にされています。

施設内のレストランを地域の住民の方が利用したり、子どもが通学路として通り抜けていったりと、開放的でおおらかさを持ちつつ、しっかりとした地盤を築いていることを知りました。

 

昼食をはさみ、工房を見学します。

 

工房は、木の工房、土の工房、和紙の工房、食の工房、縫いの工房に分かれています。

 

 

利用者の方は、黙々と自分の制作と向き合っておられますが、気さくな方は、私たちが横を通ると、会釈したり話しかけたりしてくださいます。

 

 

かつての工房しょうぶは「企業」から委託された簡単な仕事を利用者が請け負うという就労形態であったそうですが、それでは、どうしても障害者の上に健常者が立つというヒエラルキーが生まれてしまいます。そこで、現在では、利用者の創造性を、スタッフがプロデュース、ディレクションするという、とてもフェアな関係でアートやデザインの創造が行われています。

工房内の作品は、作家の鮮やかな記憶や思い出が作品に反映されているように思われました。

 

見学を終えた後、私たちの研究についてのプレゼンテーションの場を設けていただきました。

立派な設備に圧倒され、多くのスタッフの方を前にして、緊張の場面でしたが、各々の研究を発表し、質問やアドバイスを頂きました。

 

いつもとは異なる視点からの意見やアイデアが飛び交い、アートと社会の結びつきを深めるためには、多様な立場の人の関与がとても重要であることを実感しました。

 

二日目は、縫いの工房にて、利用者さんたちと同じ席に着き、Tシャツに刺繍を行うという研修です。

とても早いスピードで布に糸を渡される方、細かな作業を地道に繰り返すことで造形物を作り出される方、制作のスタイルは様々です。

お話が大好きな方もいれば、寡黙でありながら私たちを受け入れてくれる方、それぞれ個性豊かな皆さんでした。

 

 

ものを作る場合に限らず、私たちは「相手にどう見られるか」という事をとても気にします。

つまり「相手にどう見せようか」と計算する癖が付いてしまっているとも言えます。

そうした見栄や虚構に囚われれば、囚われるほど、作品は「自分」から遠ざかっていくのかもしれません。

利用者の方は「こだわり」をもたれる方が多く、各自の興味ある仕様や技法に執着し、一心に作品へと注ぎ込まれます。だからこそ、彼らの作品は力強く、彼らの映し身のような命の生々しさが伝わってくるのです。

 

 

三日目、研修最終日です。

 

福森伸先生から工房の理念や活動の主旨などのレクチャーを受けた後、縫い工房で制作したTシャツを着用し、各自が研修滞在の所感を述べました。私たちの感じたことや制作物に対して、福森先生は一人一人にご意見を下さいます。3日間を過ごした後に受けたレクチャーは心と身体に沁み込んでいく感じがいたしました。

そして、最後に研修前から、楽しみにしていたotto&orabuという園内の音パフォーマンスグループのリハーサルを見学させていただきました。

おらぶとは、鹿児島弁で叫ぶという意味があります。その名の通り、orabu部隊の絶妙なコーラスが,民族楽器を基本とする楽器演奏と音を紡ぎ合い、瀑布の水圧と太陽の日差のようなエネルギーを一度に浴びているような感覚を味わい、あふれる涙を押さえられずに聞いている私たちでした。

 

福森先生は「(外部の方が滞在するなら」三日くらいがちょうどいい」と冗談交じりに仰っておりましたが、人が健やかに暮らし、人間社会の理想的なコミュニティとも言える園内の環境を作り上げるまでに、想像出来ないほどの苦難を乗り越え、努力をされたのだと思いました。

 

しょうぶ学園の素晴らしさの一つは、世間一般に「障害」と呼ばれるものが、人生を阻むものではなく、人間の「要素」として生かし、機能させている点といえます。

それぞれ生まれ持った要素を、いかに社会へ還元してゆくのか。

しょうぶ学園は、そうした精神のもとに運営されています。

それはまさしく、対象をよりよく構成する、というデザインの意義そのものです。

しょうぶ学園の「デザイン」の精神を、体験を通して学んだ三日間でありました。

学園の福森伸先生、悦子先生をはじめとするスタッフの皆様、利用者の皆様に心より感謝するともに、さらなるご活躍をお祈り申し上げます。

 

2012年10月

女子美術大学 大学院修士1年伊藤愛美

プロジェクトホスピタリティーワーク

12.10.31

体験学習 <越後アンギン>

2012年 伝統繊維研究 体験学習 <越後アンギン>

 

開催日時:2012年8月8日(水)~8月11日(土)

開催場所:新潟県十日町市博物館、及び周辺地域

 

8月初旬、新潟県十日町にて越後アンギン伝承会の皆さんによる体験学習会が行われました。

アンギン体験学習会は、毎年夏の時期に行い、今年で9年目を迎えます。

アンギン学習会の編衣(アンギン)とは、縄文時代前期(約6000年前)の地層から出土した、日本最古の布であり、

イラクサ科の苧麻(からむし)から作られた、最も古い衣服例としてあります。

この学習会で学ぶことは、アンギンという日本最古の布の成り立ちと技術、そして、実体験すること、また現地でお世話になる越後アンギン伝承会の方との交流の中で生まれる人とのふれあいの素晴らしさです。

 

 

<越後アンギン講習会>

十日町の季候や風土を始め、越後アンギンの歴史についてアンギン伝承会の会長である小林氏よりご説明いただきました。

 (会長 小林宏行氏)

 

<綯うことを習う>

アンギンを制作するにあたって、最も重要である「綯う」という事を学びます。

伝承会の桾沢氏より繊維を綯う講習を受けました。はじめに藁を使って綯う練習を行い

続いて細い繊維の苧麻を綯います。

 (伝承会 桾桾沢氏)

 

学生達は丁寧にご指導いただき、少しづつ綯えるようになりました。

 

<苧麻(からむし)の刈り取り>

十日町の山道に入り、この地域に自生する苧麻を一本一本刈り取ります。

<皮剥ぎ>

刈り取った苧麻の束。

苧麻の皮きれいに剥し、水に浸したものからヘラを使い繊維を崩さないよう、丁寧に取り出していきます。

 

<越後アンギン体験学習>

伝承会メンバーの大島氏より、アンギンの制作工程や編機の構造について説明していただきました。

 (伝承会 大島氏)

いざ、コースター作りに挑戦。

伝承会の方々が学生1人1人の隣に座り、技術の事だけでなく、日々の暮らしの事や、昨日の出来事など話をしながら、布作りを教えてくださいました。

 

<越後アンギン体験学習2>

伝承会の方々に教えていただきながら、アクセサリーやポーチなど自分で考えたデザインを2作目に制作します。

 

<制作発表>

出来上がった編布の制作について発表する、嬉しそうな学生達です。

 

越後編布学習会から生まれつながること

 

また夏が訪れました。しかし昨年の夏とも一昨年とも、勿論、異なる夏が毎年来るのです。何を言っているのかと、お感じになると思いますが、毎夏の虫の音を聞くたびに、蝉の音を聞くたびに、いつもと同じ虫の音だと思うのではなく、昨年とは異なる新しい生命が響いている、いつからか、そのような事に思いを馳せるようになり、夏の夜に虫の音を聞く感動が

一段と深まった気がしています。

今年も女子美術大学の衣服を学ぶ7人が、編布(アンギン)学習会を受講させていただきました。編布とは日本最古の布制作技術の一つで、周辺地域に自生していた苧麻等を編み、身に纏ったと言われています。

人は6千年以上に渡り、毎夏に繁茂するこの植物を刈り糸を作り、大切な人を包んできました。言い換えるならば、

毎年、繁茂する苧麻をいつものように手を加え繋いできた「人の生きるための営み」でもありました。

「いつもの事が続く」、私はそんないつものことが続くことは、なんと大変であるということ、

そして、なんと幸せであろうかということを毎年、この編布学習会を体験するたびに強く心に感じています。2003年から始めた本学習会を受けた者は、既に100人近くになります。彼らは現在、日本のみならず海外で暮らし、この日本の根源的な布作りの体験を通して

得た人が生きる意味を宿しながら過ごしていると思います。

今年も素晴らしい機会を与えてくださった十日町市博物館、越後アンギン伝承会の方々のご指導とそのお心に、深く感謝を申し上げます。

 

女子美術大学・大学院教授  眞田岳彦

 

【学習会に参加した学生の感想】

博物館で、縄文人の雪国での厳しい自然に生き抜く知恵、火焔型土器から感じる文化に圧倒されました。また、棚田の情景や杉林の迫力と美しさが忘れられません。その全てには祈りがあるように思えました。どうしようも出来ない大きな力の中で人々が人々の幸せを願い、一瞬一瞬に感謝していたのではないでしょうか。

アンギン体験では、当時の人が生き抜こうとする力強さと願いを、身をもって感じられました。同時に、伝承会の皆様との触れあいの中で、縄文時代のアンギンが、人の心を通して現在に繋がっていく感動を覚えました。見えないですが感じられる心こそが次へ繋がっていくように感じました。

 

                                 女子美術大学 大学院 眞田岳彦研究

                                             曽我真奈美

 

新潟県十日町市で日本最古の布である越後アンギンを、自生している苧麻を刈り取り繊維にし、編むという一連の工程から学ばせていただいた事で、布を編むという事が本来どんなに根気のいる作業であるのかを痛感しました。又、お世話になったアンギン伝承会の方々がこの文化を絶やすことなく年々新しい試みを取り入れながら守り続けておられる事に感激しそれによって縄文が今もなお私たちの中で生きた文化であるように感じました。

今回の体験学習を通して、新たな物を創るには過去を振り返り学ぶ事がとても大切であると改めて気付かされたような気がします。

女子美術大学 大学院 眞田岳彦研究室

橋本亞里須

 

人が物を作る時、自然の中から素材やアイディアを頂き、そして自然を大切にする気持ちが強くあるということを身をもって経験できました。

  女子美術大学4年 下川 由梨子

 

生きるための知恵を生み出す苦労が感じ取れました。そして、その時間は命の重みを感じるために現代にも必要だと思いました。

  女子美術大学4年 池田 南美

 

今回の学習会に参加して物作りの大変さはいつの時代も同じであり手間をかけるとは何かを改めて学んだと思います。楽しかったです。

  女子美術大学4年 小林 薫

 

たくさんの新鮮。十日町を心から全身で思いっきり感じることができました。私はその感動を大切にしていきたいと強く思いました。

  女子美術大学4年 吉沢 智美

 

次々と消費していくばかりの現代、しかし物作りは、一つ一つの行程がどれだけ大変であり大切であることなのかを知ることができました。

  女子美術大学4年 菊池 麻未

 

越後アンギン伝承会の皆さま、貴重な体験をさせていただきありがとうございました。

 

【参加者】

眞田岳彦、二宮とみ、山本佳那、曽我真奈美、橋本亞里須、下川由梨子、池田南美、小林薫、吉沢智美、菊地麻美

プロジェクトフィールドワーク

12.02.26

JAPAN EXPO 2012 衣装デザイン

開催日時:2012 年7 月5 日( 木) ~ 8 日( 日)

会場:Parc des Expositions de Paris-Nord-VillepinteBooth:stand BH50

 

*パリで開催されたジャパンエキスポ2012の衣装デザインを行いました*

ジャパンエキスポでは、会場内の女子美ブースを担当する教員やスタッフの衣装をデザインし、制作しました。

女子美のシンボルマークである八咫鏡をモチーフに、女子美を纏う女子美カバーとして制作しました。

メディア表現領域が主体となって実施する初めての「オリジナル作品を売る」試みで、JAPAN EXPO2012に出展されました。

http://www.joshibi.net/media/manga/je.html

 

 

 

 

 

浴衣の生地に八咫鏡の模様を取り入れ、袖は振袖の丈とし、オリジナルな浴衣をで制作しました。

 

帯にも八咫鏡の女子美ロゴマークを入れました。

 

 

 

 

この衣装は、はじめ女子美よさこいチームの衣装としてデザインしましたが、素材を変えてパリに行くことになりました。

 

  [デザイン画]

 

 

生地には八咫鏡の模様を白抜きで入れ、着るとフード付きの法被となり、タスキをかけることで気合が入り、踊りに躍動感が出ると思いました。また、広げると八咫鏡の形になります。

 

      

 

衣装に合わせて巾着袋も同じ生地で制作しました。

これもまた広げると八咫鏡の形になります。

 

女子美術大学 大学院 美術研究科

デザイン専攻 ファッション造形研究領域

小倉文子研究室 修士2年 大島 舞香

 

プロジェクトパフォーマンスワーク

12.02.25

【被災地にふろしきを贈るプロジェクト】

このプロジェクトは、丹後織物工業組合様より丹後ちりめんの素材をご提供いただき、
女子美術大学の学生、卒業生がデザイン,染め、縫製、プリント等で風呂敷の形に仕上げて、一人一人が手描きのメッセージを添え、以前から交流があった岩手県宮古市田老地区の避難所にお贈りすることを目的として企画されました。

短大のテキスタイルデザイン、学部のメディア表現領域、ファッションテキスタイル表現領域の学生が参加し、2回に分けて300枚の風呂敷を避難所にお贈りしました。

<第1回目>では、ファッションテキスタイルからは学生5名が参加し、各々シルクスクリーンやミシンワーク、手縫いの手法で制作しました。

<第2回目>ではデザイン学科環境計画専攻の卒業生達がデザインを検討、パーツを自宅で制作し大学に送り、メディアとファッションの学生がそのパーツをふろしきに縫い付けて完成させました。女子美特製のタグを付けふちの始末をしたものに、染めつけた風呂敷にちりめん細工の飾りをつけるなど様々な工夫が凝らされています。

参加した学生は「一人では出来ないことなので、この取り組みに参加出来て良かったです。」「私たちが作った風呂敷で被災地の方に想いを伝えることが出来れば嬉しいです。」「年末に少しでも暖かい気持ちになってもらえれば」と口々に話していました。

1回目に完成した風呂敷

2回目に完成した風呂敷

制作風景

プロジェクトホスピタリティーワーク

12.02.23

杉並区キャラクター「なみすけ」衣裳制作

「第4回すぎなみ舞祭」
毎年10月に行われる「すぎなみ舞祭」で、杉並区キャラクター「なみすけ」が着る衣裳を今年も女子美のファッションテキスタイルが制作しました。今年は2年生の学生3名が制作。なみすけは「銀河鉄道999」の車掌さんの衣裳を着るということで、デザイン画を元に着ぐるみの「なみすけ」の採寸をし、パターン作成~縫製まで行いました。今年は帽子や靴にもこだわり制作しました。当日の「なみすけ」も人気だったようです。
「成人祝賀のつどい」
2012年1月9日に行われた杉並区の「成人祝賀のつどい」でのなみすけ衣裳を同メンバーで制作。今回は昨年度の衣裳に合わせて「帽子」と「靴」を制作。タキシード姿の「なみすけ」も大人気のようでした。

 

 

プロジェクト

12.01.23

栗拾い

2011年10月上旬、相模原校舎から歩いて10分程の場所にある、井上栗園へ栗拾いに行きました。季節の食材を収穫し、染料として使い、制作へつなげます。

 

 

イガを茹でて染料を抽出し、生地や毛糸を染めました。

栗が食べものではなく、素材としての意味を成すことで、学生たちの視点も変わったようです。

 

プロジェクト

11.12.01

バラからばらへ

素材ミュープロジェクトの一環として今年は、小田急相模大野駅の広場にてパフォーマンスショーを行いました。

発表した衣装は卒業生の細川要子氏所有のマダム要子ローズガーデンのバラから抽出した染料で染めた布を使用しています。

マダム要子ローズガーデンにて

花びらをミキサーにかけ染料抽出

 

 

 

プロジェクトパフォーマンスワーク

11.12.01

2011 畑の収穫

2011年6月上旬、杉並キャンパス敷地内の畑に、藍・こぶな草・紫根・綿・黒豆・とうもろこし・とうがらし・ブロッコリー・ピーナツなど食料としてだけではなく、染料、繊維にもなる植物を育てました。8月から9月にはきれいな綿の花が開花し、10月には収穫することができました。

はじける前の綿

はじけた綿

収穫後の集合写真

よく乾燥させ、実綿を取り出す

綿繰台を使って綿と種を分けます

糸車でコヨリを掛けて糸にし、作品制作へ繋げます

黒豆・とうがらし・綿

黒豆は、おいしいと評判でした。染料としても人気が高く、後期の1年生の課題に利用する人もいます。

とうもろこし・こぶな草

こぶな草はきれいな黄色に染まります。

収穫したものを女子美祭で展示しました。

 

 

プロジェクトフィールドワーク

11.11.18

いも堀り

自然の中でいのちを育んだ素材で作品制作を行うため、2011年10月上旬、相模原市農業協同組合営農センターが運営する畑にいも掘りに行きました。

久々に土を触り、手がよごれる嬉しさがありました。

 

掘り出したいもは、学生ひとりひとりが作品にしてゆきます。

 

学生作品。

 

食べもので作品をつくることは、おいしさに加え、独自のコンセプトが表現できなければなりません。そこが難しくもおもしろいのです。

 

 

プロジェクト

11.11.01

大学院での取り組み SICジュニアアントレ

大学院ファッション造形研究領域  修士1年の大島舞香、熊崎江梨香は、S.I.C(さがみはら産業創造センター)の依頼により、高校生を対象とした、「商品企画から製造」についての講座を受け持つこととなりました。

この講座については小倉文子先生、牧野和華子先生のアドバイスを受けながら実施しました。

これは、S.I.C(さがみはら産業創造センター) が毎年行なっている、ジュニアアントレという高校生を対象とした「起業&ビジネス体験講座」の一環として行なった演習授業です。

また、プロジェクトのシンボルとなるロゴのデザインも担当しました。

女子美術大学 × ジュニアアントレロゴ

 

5月から8月までの間、他大学のインターン生(約10名)やS.I.Cの方達との打ち合わせを繰り返しました。

事前準備として、サンプル商品の制作、ワークシート、腕章の用意などを行いました。

「企業&ビジネス体験講座」のスケジュール

★1日目

オリエンテーションでは、参加した高校生と一緒にアイスブレイキングゲーム

経営者講演 ハイスポット社長 杉浦さん

会社設立講義 中小企業診断士 黒須さん

設備見学・製造体験

女子美内の設備を案内し、実際に試作

煮染めのための絞りを体験

煮染め中

染め上がり

シルクスクリーン体験

ミシン体験

商品企画講義

商品企画について事前に用意したワークシートやサンプルの商品を交えた講義

ディスプレイについての講義

★2日目

製造方法決定

1日目の製造体験を受けて、煮染め・シルクスクリーン・ミシンから各社の製造方法を決める

会社名・役職決定

参加者達は会社名を決定し、社内で社長・経理・仕入れ・製造・販売の役職を決める

商品企画

会社を巡回し、よりよい商品を作れるようにアドバイスをし、ワークシートを使ってどんな商品を作りたいか具体的に決める

商品企画発表

各会社ごとに商品のプレゼンテーションを行い、社内でブラッシュアップ出来るようにアドバイスを行った

★3日目

事業計画書講義

黒須さんが事業計画書の書き方について講義

事業計画書作成

各社、商品企画の内容を元に事業計画書を作成

融資交渉

会社経営・商品を作るために必要な資金を借りるために事業計画書を使って融資交渉

この時私達は、銀行役として融資交渉を行った

★4日目

商品製造

各社、1日製品の製造・ディスプレイの準備

Pao(煮染め)

SKⅡ(シルクスクリーン)

ROK(ミシン・手縫い)

みにみに(シルクスクリーン)

ちぇりーぶろっさむ(シルクスクリーン)

私達はアルバイト要員として製造を行なった

★5日目

販売

相模原ステーションスクエアにて製造した商品の販売

販売戦略としてうさぎの着ぐるみを着たみにみに社、社長

浴衣を着用し販売を行った、ちぇりーぶろっさむ社

早く来てもらって着つけを行なった

決算・銀行への返済講義

黒須さんが収支実績と残高確認の説明

決算・返済

収支実績の利益と残高確認

銀行に返済

利益は社内で給料として持ち帰った

報告会

収支実績の報告と5日間の感想を発表

修了式

参加してくれた一人一人に実行委員長の杉本さんより修了書の授与

参加してくれた高校生とインターン生\(゜ロ\)(/ロ゜)/

5日間お疲れさまでした(=^・・^=)

5月から始まったこのプロジェクトもついに終了となりました。

学生生活の中だけでは経験出来ないような多くの出会い・感動がありましたっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!

企業の方、他大学の学生、高校生達、と一緒に作り上げたこのプロジェクトは計画の甘さや予測のつかない事もあり、反省点も多くありましたが、予定していた全体の流れを理解し体験したことで一緒に喜びを分かちあえたことは成功だったと言えます。

この講座は様々なことが経験出来た実りの多い体験でした。(☆v☆)/

女子美術大学院

ファッション造形研究領域 修士1年 小倉文子研究室

大島 舞香 ★ 熊崎 江梨香

5日間の高校生の頑張りをもっと見たい方、ジュニアアントレに興味を持った方はコチラからどうぞ(/ ̄^ ̄)/ ̄ \(。_ 。\)

http://www.sic-sagamihara.jp/sic2/support_entre/entre.php?m=11gaiyou_j

プロジェクトソーシャルデザインワーク

11.09.14

ジョシビヤーンコットンプロジェクト

本企画は、眞田岳彦教授の指導のもとにファッション造形学科造形クラスが行うプロジェクトです。北里研究所病院の協力を得て、女性のがん患者や疾病者の方へのテキスタイル・デザインによる心のケアという、新しいとデザイン領域の開発を試みます。抗がん剤治療に苦しむ方には「コットン・スカーフ」として、やさしい綿布を季節の花で染め、自分たちが栽培、収穫したワタで糸を紡ぎ、心をこめて刺繍を行い制作します。

ワタを育てることで、知った生命の大切さ、愛おしさ、そして育む大切さを「コットン・スカーフ」に託して人や社会に手渡していく活動です。

がん専門看護師のセミナー、学生自身による調査、そして、物を作る際に重要となる色彩や繊維の感触、または、使用に際しての具体的な用途の検討や女性の心理状況など多方面での学びを通して、テキスタイルが病んだ身体と心を緩和することを目的としてからテキスタイル・ケアという、新領域の開発と、その人材育成を目的にしています。

街路ミュージアム銀座2011 Flower × Cotton

「こっとん・リボン」 赤ちゃんへそして女性たちへ

銀座西並木通り会 + 女子美術学科ファッション造形

銀座西並木通りのフラワーストリートと女子美術大学のジョシビヤーンヤーンコットンプロジェクト、二つオコラボレーションから生まれたデザインプロジェクトです。参加者による約120枚の「こっとんリボン」のフラッグが街灯を飾り、街灯のまわりを綿の青葉が彩ります。プロジェクトのテーマは「生命をつなぐ」です。春の銀座西並木通りから生命の輝きを発信します。

 

 

プロジェクトホスピタリティーワーク

11.05.16

アート・デザイン表現学科 ファッションテキスタイル表現領域 女子美術大学

アート・デザイン表現学科 ファッションテキスタイル表現領域 Field of Fashion and Textile

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