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平成24年度パリ賞受賞の井上織衣さんにパリでの暮らしを紹介していただきます。
6月末からはじまりましたLe Tour de France(ツール・ド・フランス)。
先日はそのゴールを見に、凱旋門に行ってまいりました。
予想どおりの観客の数。壮快に走る選手たち。
皆、少しでも高いところから鑑賞したいようです。
立ち入り禁止区域に入りながら、仲良くバランスをとる夫婦。
少しでも高く。公衆電話によじのぼる少年。
どのようにのぼったのでしょうか。気になります。
ツール・ド・フランスグッズを身に付けて準備万端。
少しでも高く。大胆に、華麗に。
バランス感覚が鑑賞ポジションを選びますね。
先月のことになりますが、6月21日には、街中が音楽で溢れ出す
Fête de la musique(フェット・ドゥ・ラ・ミュージック)という
音楽のお祭りがございました。
夕方から深夜にかけて、公園や路上でたくさんの人々が演奏をする
とてもフランス的なイベントです。
アンバリッド(旧廃兵院)の前の芝生の上。
各々、踊ったり、歌ったり、お酒を飲んだりしながら楽しんでおりました。
路上には、ふたりの少年がロックギターを弾く姿。
よく見ると3階の窓からコードを垂らしてアンプにつないでいるのです。
ふたりを見守る母親の「これが最後よ」としかる声。
ビッグスターになれるといいね、とテレパシーをおくりました。
井上 織衣
Orie Inoue
2008年女子美術大学大学院修了。ファッション造形学科専任助手を務めた後、インスタレーション・イラスト・アニメーションなどの様々な媒体を通したアーティスト活動を行う。
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