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平成24年度パリ賞受賞の井上織衣さんにパリでの暮らしを紹介していただきます。
晴れた日の夕方にモンパルナスを散歩していましたら、
楽しそうな音楽が聴こえてまいりました。
フランスの最西端、ブルターニュ地方のお祭りです。
この界隈には、スペシャリテのガレットやシードルをいただける
レストランが立ち並んでおります。
陽気なケルト音楽。
うさぎが跳ねるような軽快な踊り。
踊りたい人が自然と輪になっており、国民性を感じます。
こどもたちはこどもたちで、独自の踊りを。
演奏の下では絵を描いていらっしゃる方も。
ブルターニュの王様のような、可愛らしいおじいさま。
バッグに貼られたたくさんのシンボルから、
ブルターニュへの愛が伝わりますね。
Copyrights LOUIS VUITTON
ヨーロッパ中の美術館が夜のあいだ解放している、La Nuit des Musée(ラ・ニュイ・デ・ミュゼ)。
昨日はそのイベント日でしたので、Musée des Arts Décoratifs(パリ装飾美術館)で開催中の
ルイ・ヴィトン – マーク・ジェイコブス展へ行ってまいりました。
1854年に旅行用鞄専門店をスタートさせたルイ・ヴィトンの歴史や、
映画で使用した衣裳や小物、マーク・ジェイコブスの奇妙で鮮やかなインスタレーション。
顔の部分に赤いライトを仕込んだマネキン、ひと工夫するだけでぐっと世界観が出ていますね。
加えて、右のマネキンは手を振っています。
ファッションが、ユーモア、歴史、オタク文化など、
様々なジャンルと融合したのだと実感しました。展示は9月16日まで。
マレ地区を散歩がてら、ユダヤ料理のファラフェルを買いました。
ひよこ豆の揚げ団子、揚げなすやキュウリやトマトなどの野菜が
ピタパンに入っていて、ボリューム満点。
食べ歩いていたら、近所の通りを大勢の人々が歓声を挙げて闊歩していました。
大統領選挙が終わった後。長い列を成して車道を埋め尽くしています。
時間は21時頃ですが、この時間でも明るい5月のパリ。
井上 織衣
Orie Inoue
2008年女子美術大学大学院修了。ファッション造形学科専任助手を務めた後、インスタレーション・イラスト・アニメーションなどの様々な媒体を通したアーティスト活動を行う。
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