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平成24年度パリ賞受賞の井上織衣さんにパリでの暮らしを紹介していただきます。
先月は1週間、イタリアへ行ってまいりました。
レッコ。この湖は人という漢字のかたちをしたコモ湖です。
岩山がそびえたち、澄みわたった空気があたりを満たします。
お花のゆびわをつくってみたり。
ベルガモ。ケーブルカーでのぼり、丘から見下ろす家々。
壁を這うトカゲ。
水の都、ヴェネツィア。ほんとうに美しい街です。
太陽がまぶしく、景色の輪郭をくっきりと際立たせてくれます。
パリでは見かけない洗濯物のある風景。
はためく生地たちが、新鮮でなんとも美しいのです。
マルシェには魚と同じ感覚でカタツムリが売られておりました。
調理されたものをいただきましたが、
少々苦みのある、おつまみといったところでしょうか。
蜂が魚にくちづけをしているところ。
そしてミラノ。すてきなインテリアショップ、
ROSSANA ORLANDIへ。お庭に広がるぶどうの樹。
すすで汚れた工具は、なんとチョコレートでできておりました。
そして、Astier de Villatteのお皿。
温かい心に触れ、人びとの笑顔を抱きしめて、
輝く星くずを拾い集めるような、そんなちいさな旅でした。
井上 織衣
Orie Inoue
2008年女子美術大学大学院修了。ファッション造形学科専任助手を務めた後、インスタレーション・イラスト・アニメーションなどの様々な媒体を通したアーティスト活動を行う。
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