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空気感とは、目で触れる事のできるものだ。
どんな空気感も全てがその一瞬の気付きであり、特別な出会いとなる。
特別な出会いとは、「ここにいてよかった」と思える感覚でもある。
しかしその安堵の感覚は、安全の場をさすものではない。
それは思考する以前に私の心の中で起こる反応であり、社会的理性の無い、本能から沸き起こる何かである。
その本能は野生の記憶が呼び起こされる瞬間に起こる、私の奥深い所で求めている「ここにいてよかった」と思うような、あの不思議な野生の匂いも伴うような、目で触れることのできる空気の感覚なのである。