2011 女子美祭

10/28〜30、女子美祭が開催されました。

今年の杉並キャンパスのテーマは「ストレート」。

会場では、豪華アーティストによるステージや後援会、作品展示など多数のイベントが行われました。

ファッションテキスタイル表現領域では課題作品の展示とワークショップ、自主制作のファッションショーを行いました。

 

ワークショップ「ぐんぐんぐんて」

防災グッズとして常備することを想定し、非常時に軍手としての機能の他に、遊び心や癒しを与えられるような、たのしく、かわいく、おもしろい軍手がたくさん出来上がったワークショップでした。

 

 

1年課題作品の展示「筒染めのストール/木枠織のマフラー」

1年生全員が思い思いのテーマでデザインし、筒染めの技法で染色し、ストールを制作しました。織の実習は木枠を用いてマフラーを展示しました。

制作風景        女子美祭展示風景

 

2年課題作品の展示「ワンピース」

2年生は前期課題作品であるシルクスクリーンで染めた布を使ってワンピースやバッグ、アクセサリーなどを展示しました。

 

2年生有志によるファッションショー「額」

ショーのコンセプトは「額」とし、絵画をモチーフにデザインしました。

生地は全てシーチングを使い、その服をキャンパスに見たてて、プロジェクターでモチーフの絵を映しこみました。

ショーを制作する上で様々な領域の方に協力してもらい、衣装だけでなく、空間や映像を効果的に使い、たくさんの要素を取り入れたショーとなりました。

人数が少ないなか、みんなで試行錯誤しながらも協力しあって一つのことを創り上げたことは、とても良い経験でした。

そして、私たちのショーを色々な方々が興味を持って見てくださったことがとても嬉しかったです。

 

ファッションテキスタイル表現領域        2年 高木 沙綺

 

 

2年生有志によるファッションショー「A girl is a room」

「ひとりの女の子の部屋」「その部屋にある家具」をコンセプトにファッションショーを行いました。

最初はメンバーの集まりも悪く、不安だと思うことも多々ありましたが、本番が近づくに連れてみんなの気持ちがひとつになり、楽しくショーを作り上げることができました。

当日は3公演とも、たくさんの方々にお越し頂き、愛が溢れた“女の子の部屋”が出来上がりました。

このショーを見て、何かを感じてもらえれたら、嬉しいです。

 

A girl is a room

リーダー永瀬由衣

 

 

2011 畑の収穫

2011年6月上旬、杉並キャンパス敷地内の畑に、藍・こぶな草・紫根・綿・黒豆・とうもろこし・とうがらし・ブロッコリー・ピーナツなど食料としてだけではなく、染料、繊維にもなる植物を育てました。8月から9月にはきれいな綿の花が開花し、10月には収穫することができました。

はじける前の綿

はじけた綿

収穫後の集合写真

よく乾燥させ、実綿を取り出す

綿繰台を使って綿と種を分けます

糸車でコヨリを掛けて糸にし、作品制作へ繋げます

黒豆・とうがらし・綿

黒豆は、おいしいと評判でした。染料としても人気が高く、後期の1年生の課題に利用する人もいます。

とうもろこし・こぶな草

こぶな草はきれいな黄色に染まります。

収穫したものを女子美祭で展示しました。

 

 

大学院での取り組み SICジュニアアントレ

 大学院ファッション造形研究領域  修士1年の大島舞香、熊崎江梨香は、S.I.C(さがみはら産業創造センター)の依頼により、高校生を対象とした、「商品企画から製造」についての講座を受け持つこととなりました。

  この講座については小倉文子先生、牧野和華子先生のアドバイスを受けながら実施しました。

  これは、S.I.C(さがみはら産業創造センター) が毎年行なっている、ジュニアアントレという高校生を対象とした「起業&ビジネス体験講座」の一環として行なった演習授業です。

また、プロジェクトのシンボルとなるロゴのデザインも担当しました。

女子美術大学 × ジュニアアントレロゴ

 

5月から8月までの間、他大学のインターン生(約10名)やS.I.Cの方達との打ち合わせを繰り返しました。

 

事前準備として、サンプル商品の制作、ワークシート、腕章の用意などを行いました。

「企業&ビジネス体験講座」のスケジュール

★1日目

オリエンテーションでは、参加した高校生と一緒にアイスブレイキングゲーム

   ↓

経営者講演 ハイスポット社長 杉浦さん

   ↓

会社設立講義 中小企業診断士 黒須さん

   ↓

設備見学・製造体験

女子美内の設備を案内し、実際に試作

煮染めのための絞りを体験

煮染め中

染め上がり

 

シルクスクリーン体験

ミシン体験

    ↓

商品企画講義

 商品企画について事前に用意したワークシートやサンプルの商品を交えた講義

ディスプレイについての講義

★2日目

製造方法決定

 1日目の製造体験を受けて、煮染め・シルクスクリーン・ミシンから各社の製造方法を決める

   ↓

会社名・役職決定

 参加者達は会社名を決定し、社内で社長・経理・仕入れ・製造・販売の役職を決める

   ↓

商品企画

 会社を巡回し、よりよい商品を作れるようにアドバイスをし、ワークシートを使ってどんな商品を作りたいか具体的に決める

    ↓

商品企画発表

 各会社ごとに商品のプレゼンテーションを行い、社内でブラッシュアップ出来るようにアドバイスを行った

 

★3日目

事業計画書講義

  黒須さんが事業計画書の書き方について講義

   ↓

 事業計画書作成

  各社、商品企画の内容を元に事業計画書を作成

   ↓

 融資交渉

  会社経営・商品を作るために必要な資金を借りるために事業計画書を使って融資交渉

  この時私達は、銀行役として融資交渉を行った

 

★4日目

商品製造

 各社、1日製品の製造・ディスプレイの準備

Pao(煮染め)

 

SKⅡ(シルクスクリーン)

ROK(ミシン・手縫い)

みにみに(シルクスクリーン)

 

ちぇりーぶろっさむ(シルクスクリーン)

 私達はアルバイト要員として製造を行なった

★5日目

販売

相模原ステーションスクエアにて製造した商品の販売

販売戦略としてうさぎの着ぐるみを着たみにみに社、社長

浴衣を着用し販売を行った、ちぇりーぶろっさむ社

  早く来てもらって着つけを行なった

   ↓

決算・銀行への返済講義

  黒須さんが収支実績と残高確認の説明

   ↓

決算・返済

 

収支実績の利益と残高確認

銀行に返済

利益は社内で給料として持ち帰った

   ↓

報告会

 

収支実績の報告と5日間の感想を発表

   ↓

修了式

参加してくれた一人一人に実行委員長の杉本さんより修了書の授与

参加してくれた高校生とインターン生\(゜ロ\)(/ロ゜)/

5日間お疲れさまでした(=^・・^=)

 5月から始まったこのプロジェクトもついに終了となりました。

 学生生活の中だけでは経験出来ないような多くの出会い・感動がありましたっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 企業の方、他大学の学生、高校生達、と一緒に作り上げたこのプロジェクトは計画の甘さや予測のつかない事もあり、反省点も多くありましたが、予定していた全体の流れを理解し体験したことで一緒に喜びを分かちあえたことは成功だったと言えます。

 この講座は様々なことが経験出来た実りの多い体験でした。(☆v☆)/

女子美術大学院

ファッション造形研究領域 修士1年 小倉文子研究室

大島 舞香 ★ 熊崎 江梨香

5日間の高校生の頑張りをもっと見たい方、ジュニアアントレに興味を持った方はコチラからどうぞ(/ ̄^ ̄)/ ̄ \(。_ 。\)

http://www.sic-sagamihara.jp/sic2/support_entre/entre.php?m=11gaiyou_j

学生展覧会情報「care me…」

あったかい気持ちになれるテキスタイルで展開する

日常に溶け込む防災グッズの展示・販売。

会期 2011年5月4日(水)~5月9日(月)※会期は終了しました。

会場 gallery re:tail別館 百想(吉祥寺)http://thetail.jp/archives/6268

 

女子美術大学ファッション造形学科四年

橋本亞里須

千葉由佳

大須賀百々香

石川はるか

斎藤倫音

 

3月11日に東日本大震災が起こりました。わたしたちの住むこの日本で悲しい思いをされている方が沢山いらっしゃる今、わたしたちが女子美で学んでいるファッションテキスタイルを使って何か力になれることはないだろうかと皆で考えました。そして、何度か試作を繰り返し、防災のための様々な機能を持ったファッションファブリックを制作・展示することにしました。

 

バッグ、ストール、マット、キーホルダー、半纏

救難用ホイッスルや、ペンライト、普段持ち歩く最小限の食糧(飴、ビスケット等)が入る隠しポケットが付いているなど、防災の機能が普段の生活に溶け込むようデザインしました。

ギャラリーには6日間で200人の方が来てくださり、売上金58100円は全額、日本赤十字社を通して被災地へ寄付されました。

本当にありがとうございました。

 

 

【出品者の感想】

展示をしたのは初めてだったのですが、いつも大学の制作で誰かのためになるものを作りなさいと教えられてきて、今までそれは想像だったけど、実際に買ってくださった方に会えた事で、自分がパワーを頂いたなと思いました。またそれが、微力ながら被災地の方の応援につながった事が嬉しかったです。

橋本亞里須

 

震災直後、私達だから出来ることがあると考え、この展示・販売の企画をたてました。

制作日数も一ヶ月ほどしかなく、初めての展示・販売ということで不安も沢山ありました。

6日間で約200人もの人に見てもらえた事は本当に嬉しくて、ふらっと立ち寄って下さった方々が自分の作ったものを購入してくれた時の感動は衝撃的でした。

義援金となった収益金には沢山の熱い想いが詰まっているんだなぁと実感しています。

大好きなcare meメンバーと素敵な時間を一緒にすごせたお客様に感謝の気持ちでいっぱいです。

千葉由佳

 

被災者の方達へ

私は何も出来ないと思っていました。この展示を通して自分がデザインしたものを買ってくれる人がいて、そのお金が被災者の方たちへの義援金となり、微力ですが何かの役に立てたらと思います。

自信があったわけではないのですが、買ってくれる人がいて、すごく嬉しく、もっともっと人のために素敵なデザインを考えたいと思いました。デザインは無限にあるから、たくさんの事を見て学び自分の感性を磨きたいです。

自分の次に繋がる展示になったと思います。

大須賀百々香

 

この展示会でデザインを通して防災を様々な角度から考える事が出来ました。

防災グッズをかわいいと言ってもらえた事がとても嬉しかったです。

これからも、デザインを通した防災グッズを考え、もっと学んでいきたいと思います。

被災地の復興が一日でも早く叶うように応援しています。

石川はるか

 

 

「Oni art project」 鬼アートプロジェクト

自分が生まれた土地、佐渡島の伝統と文化を見つめ直し、500年もの間脈々と継承されてきた「鬼大子祭り」の新しい解釈の衣装と、御祭礼の灯篭の布を2011年4月17日、18日に新潟県津神島神社 (新潟県佐渡市両津大川)で作品発表をしました。

 

〈鬼組の方々へ衣装提案〉

大川地域の港町特有の風土や文化を織り交ぜながら、大漁旗をモチーフに衣装制作を行いました。

大漁旗と波で表現した衣裳で舞い、鬼太鼓特有の鬼と獅子との掛け合いを表現することで皆に元気を与えます。

鬼の衣装。

鬼の衣装は、この大漁旗を繋ぎ合わせてできています。

獅子の衣装。日本海の荒波のように舞っていました。

獅子の衣装制作風景。10mの生地を筒描きで一気に染め上げました。

〈ワークショップ開催〉

地域の方々との共同で灯篭制作を行い、神社にかかる橋に展示しました。

大川地域の老人会・子供会の皆様と共に灯篭の原画を制作。

山本が半被(はっぴ)にみたてた灯篭に原画をプリントしました。

 

〈鬼アートプロジェクト記録報告展〉

佐渡で行ったアートプロジェクトの映像・写真記録を、制作した衣装や灯篭などと共に東京にて発表します。
大川地域の皆様に制作していただいた灯篭の原画展も同時発表します。
5月20日(金)〜22日(日)には、表参道の新潟館エスパスで記録報告会を開催します。

【鬼組の方の感想】

若い子が帰って来て、このようなことをしてくれるのはうれしい

【ワークショップを行った小学生の感想】

ぼくの描いた絵がはっぴになってとってもうれしかった

【プロジェクトを手伝った学生の感想】ファッション造形学科4年 友廣あゆみ

私は主に灯篭の制作を手伝いました。まだ見ぬ大川の津神神社の橋に点灯されるのかと思うと、その光景が楽しみで、本番までの時間があっという間に過ぎました。

地元の方達は皆さん協力的で、伝統的なお祭りにこうした新たな試みを歓迎しているように見えました。それはとても難しいチャレンジで、それを達成した先輩を始め、地元の方々は計り知れない信頼関係で結ばれているのだと驚きました。自分の中でいい意味でのショックでした。先輩の、自分のプロジェクトに対する責任感と熱意に圧倒されました。私も今後の制作において、見習いたいと強く感じました。

短い時間ではあったものの、こうした環境に身をおけたということは大変貴重であり、私は幸せ者だと実感しています。こうした気持ちで春を迎えたのは久しぶりです☆キラ

 

ファッション造形研究領域 眞田岳彦研究室 修士2年 山本 佳那