「生きるとは中心を探すことである」 中心とは、人の営み蓄積によって 作られる記憶であり、生命を育む根源だと思う。 そして人は中心に憧れ、還りたいと常に願う。 あらゆる生物の生と死は、中心から生まれ、 中心に還るための営みと言える。 私は産まれた場所、九州、福岡のあの大地に 引きつけられる。 それはいつの日か、私が記憶となり、土や石に溶け込み、中心に帰ることを願うからだろう。 人は「わたし」という個としての存在への執着から 解放され、中心に帰るとき、次の生命を育む存在となる。