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本年度ミラノ賞受賞の宮園夕加さんにミラノでの暮らしを紹介していただきます。
高校生の時から、ボタンのデザイナーを目指して生きてきました。
美大に行って、ボタンの会社に就職して、夢を実現することができました。
たくさんの方に支えられてここまでこれたので、ただただ感謝する日々です。
でもずっと引っかかっていたこと。
それは、ボタンは日本の文化ではないこと。
日本は着物の文化なので、「ボタン」でなく「紐」です。
つまり、ボタンのデザイナーと言いながら、本場を知らないのです。
それは、フランス料理を作っている人が、フランスに行ったことがないとの同じだと
そう思ってました。
なので、20代のうちにヨーロッパに行くことを目標としていました。
そんな中、母校が卒業生を対象に開催しているコンペで賞を頂いたので、
2012年4月から1年間、イタリアのミラノで過ごすことになりました。
会社でボタンやその他服飾資材の企画をしている中で
「イタリア」という国名は多く出てきていたので
いつしかこの国を目指すようになりました。
「わ。こんなこと言っちゃう?」ってかんじですが、
「願うと叶う」って本当だなぁと思います。
それは、たくさんの周りの方の支えがあってからこそなのですが。
そして、会社は
1年間の休職をさせて頂けることになりました。
まわりの方からは、今時こんなことを許して休職させてくれる会社はないと言われます。
1年間必死で勉強して、会社に復帰して
すぐには無理でも成長して会社に貢献したいと思っています。
1年間という限られた時間ですが
人間的に成長したいと思っています。
2012年4月
(早速ホームシックですが…。)
宮園 夕加
Yuuka Miyazono
2008年女子美術大学芸術学部ファッション造形学科卒業後、清原株式会社入社。
2010年第16回「日本ボタン大賞」グランプリ 経済産業大臣賞 受賞。
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